2013年1月10日木曜日

相手の気持ちに合わせてみて。(後編)


◆ では問題。



では、最初はちょっとした問題から。



いいことがあって喜んでいる同僚をデートに誘うには、どちらの方がいいでしょうか?



1「やったじゃん! お祝いに一緒に飲みに行こうよ」

2「いいなぁ…。幸せ分けて欲しいな…。一緒に飲みに行ってよ」

3「すごいじゃない…。お祝いに、私のすべてをあげるわ、ルパン…」



選んでから、続きを読んでくださいね。





◆ 嬉しさか、悲しさか。



では、解説を。

実は人間は、「嬉しいとき」か「落ち込んだとき」のどちらかに、より他人を助けることが多くな
ると言われています。



ほら、あなたも思い出してみてください。

気分がいいときに「おごってよ」と言われたら、ついおごりたくなるでしょうし、悲しい気分の時にネコがお腹をすかして鳴いていたら、エサをあげたくなるのではないでしょうか。



そして、重要なのはここから。

一般的にこの傾向は、「相手が自分と同じ状況の人であるほど強くなる」と言われているのです。





すなわち正解は!?







1「やったじゃん! お祝いに一緒に飲みに行こうよ」

2「いいなぁ…。幸せ分けて欲しいな…。一緒に飲みに行ってよ」

3「すごいじゃない…。お祝いに、私のすべてをあげるわ、ルパン…」



それでは、解説の続きです。



人間は、相手の気持ちと「同じテンション」のときこそ、相手の頼みを聞いてあげたくなるもの。



ほら、考えてみてください。



あなたが悲しくて落ち込んでいるときに「おごってよ」と言われたら「なんでじゃ!?」

とブチ切れたくなるでしょうし、気分がいいときにお腹をすかしたネコを見ても、「他人事~」というように、結構見なかったことにする人の方が多いのではないでしょうか。



実は心理実験でも、「いい気分の人」と「落ち込んだ人」とでは、募金のしやすい状況に差があることが分かっています。



いい気分の人は「子供たちの笑顔を守るために募金してください」と言われた方が募金率は高く、そして落ち込んだ人には「子供たちが飢えに苦しんでいます」と言われた方が募金率が高かったのです。



よってまとめるなら「人は嬉しいときや落ち込んだとき、自分と似た状況の人に援助をしやすい」ということ。すなわちあなたの好きな相手が喜んでいたり悲しんでいたりしたらチャンス。



そんなときはとにかく、相手と同じテンションになって話す方が、誘いの成功率は上がるのです。



すなわち正解は1番。

2番のように「俺は不幸なんだ…」なんて同情を誘うよりも、よっぽどOKの可能性が高いのです。



ちなみに3番は不二子ちゃんくらいしか使えないセリフではないでしょうか。

僕もいつか色仕掛けされてみたいです。

ときどきこういう選択肢が入ってますのでご注意ください。



話を戻しまして、逆に言えば、相手が落ち込んでいるときは、「分かるよ…。俺も失敗続きだし…。今日

は二人で飲みに行こうよ」と、あなたのテンションも下げた方が、成功率は上がるということ。



こんなときに間違っても「俺はうまく行ってるぜ。幸せを分けてやるから飲みに行こうよ!」なんて言っても、「いえ、いいです…」と言われてしまうわけです。



これこそがスーパーメソッド『ギアチェンジ・トーク』!



相手の心にあわせて、あなたのテンションのギアも変えることが大切。



人は気持ちを共有してもらうことこそが、何より嬉しいもの。

一度きりのチャンスを逃さないために、相手の気持ちをじっと見つめてあげてくださいね。



(完)

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